サイコセラピーについて
サイコセラピーという言葉を
耳にしたことがあるでしょうか?
一般的に広く使われている
「心理カウンセリング」と
ほぼ同じ意味で使われますが、
正直なところ、この二つの
はっきりとした定義的な違いは
よくわかりません。
私がトレーニングを受け、
セラピストとして
長年仕事をしてきたニューヨークでは、
カウンセリングより
サイコセラピー(略してセラピー)いう言い方が
日常的に使われています。
直訳すると、
心理の(サイコ)療法(セラピー)です。
サイコセラピーは、
キャリアカウンセリングや
留学カウンセリングといった、
情報や助言がより含まれているものより、
もう少し心の深い部分に
踏み込んでいくといった
意味合いを含んでいるように思います。
心理カウンセリング、
又はサイコセラピーに来られる方は
何かしら困難の中にいて
しんどい思いをされていることが多いです。
お話を聞いていくと、
その困難をもたらしていることは
氷山の一角の部分であり、
その奥にある悲しみや不安や孤独、傷などが
助けを待っていると感じることが多くあります。
サイコセラピーでは、
その奥の方で助けを待っている部分に
働きかけをしていきます。
私たちの心は、ざっくり言うと
意識と無意識からなっており、
無意識の部分が
9割を占めると言われています。
自分でわかっている部分より、
普段気づいていない気持ちや、
記憶、願望といったものの方が
圧倒的に私たちの心を
占めていることになります。
私たちの気分や考え方、行動は
こうした無意識の作用が
大きく影響しています。
自分で気づいていなくても、
無意識の中で
常にたくさんのことが起こっているのですね。
心の奥で感じ取っていること。
ずっとそうしていたから
当然の気がしていたけど、
どこかで思っていたこと。
抑えていた気持ち。
身体が体感していたこと。
そういった自分の中の”声”を
聞いてすくい取って、
言葉や体を使って
出していくだけでも、
そしてその声を
しっかり受け取ってもらうだけでも
癒され、ほっとして、
力がわいてくるパワフルな体験です。
サイコセラピーとは
自分自身を知っていくことであり、
そのプロセスを助けていくのが
セラピストの役割です。
セラピストは
クライアントを受け止め、支えながら
安心して自分を探っていける空間を提供し、
クライアントの道を
クライアントと一緒に進んでいきます。
自分を深く理解できるようになることで、
自分自身に思いやりを持って
向き合えるようになり、
自分をもっと大事にする力が育っていきます。
前に進み出す勇気を
感じられるようになるはずです。
自分を窮屈にしていたものから
少しずつ解放され、
自分らしさを取り戻して
のびのびと楽に
心穏やかにいられることを、
ぜひ体験してみてください。
